朝3時。鳴り響く目覚ましを手探りで止めて、重い体を布団から引きはがす。
ぬるくなる気配のない水で顔を洗い、歯を磨いてから、店のトラックに乗り込む。エンジンをかけると窓と眼鏡が白くなった。曇った眼鏡を拭いていると、助手席のドアが開いた。
「おはよう、藤乃。今朝は寝坊しなかったのね」
「はよ。そんなしょっちゅう寝坊してねえよ」
母親の軽口に肩をすくめて、黙ってシートベルトを締める。
「じゃ、行きますか」
少し走ると空が白みはじめて、まっさらな今日が静かに動き出す。
ぬるくなる気配のない水で顔を洗い、歯を磨いてから、店のトラックに乗り込む。エンジンをかけると窓と眼鏡が白くなった。曇った眼鏡を拭いていると、助手席のドアが開いた。
「おはよう、藤乃。今朝は寝坊しなかったのね」
「はよ。そんなしょっちゅう寝坊してねえよ」
母親の軽口に肩をすくめて、黙ってシートベルトを締める。
「じゃ、行きますか」
少し走ると空が白みはじめて、まっさらな今日が静かに動き出す。



