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朝はウインナーを二本。
きゅうり三切れ、煮物ちょっと。
味はぜんぶ、忘れるくらい普通だった。
いつもは食べる白米を、今日は食べなかった。

技術の授業は、予想通りほぼ空気で、
出席だけしていれば時間は過ぎた。
でも、数学のノート提出は忘れた。
成績上がるチャンスだったのに。

給食の冷凍みかんは食べなかった。
たぶん、みかんより気になることが多すぎた。
同じ班のギャルみたいな子にあげた。

配られた先生たちの顔写真入りプリント。
担任は去年と同じ写真。変わらなさすぎて逆に怖い。
技術の先生は、真顔で目だけギョロッとしてて、
「心霊写真みたいじゃん」と、誰かが笑ってた。

スマホは今日も見すぎた。
自習室でも、スマホ、恋愛小説、またスマホ。

なにかの界隈で有名になりたいって思った。
加工アカでも恋愛語りでも、闇ポエでも。
何でもいいから、「あの子っぽい」って認識されたい。
「誤fですか!?」って、軽く騒がれるくらいの。
でも、実際は名前のある存在になりたいんじゃなくて、
名前のない自分から逃げたいだけかもって思った。

帰り道、足の付け根が地味に痛くて、
百均にもクレーンゲームにも寄らなかった。
ロビーの竹と短冊を見て、1枚もらった。

願いごと、迷わず決めた。

『〇〇が、好きな人の前で
  野球ボールが頭に当たるみたいな
   恥ずいこと起こりますように。』

お願い、ほんのちょっとだけ叶ってほしい。

夜はからあげ1個にお味噌汁。
恋愛小説に、男の子が一途で報われる話があった。
いいな、って思って、
〇〇にそのシーン送ったら
「なんかキモい笑笑」って返ってきた。

笑ってんじゃねえよ、女たらしめ。
ほんとに笑ってたかどうかは、知らないけど。