訊いてみようかと思った、そのときだ。
「トーラ!」
名を呼ばれ振り返ると、見覚えのある奴らが4、5人、こちらに手を振っていた。
確か、あのデカいチンピラ風の奴といつも一緒にいる奴らだ。
パッと見たところ、あの男自体は不在のようだけれど。
(そういや結局、あいつの名前聞いてないな)
そう思っているとその中の一人、ツンツン頭の奴が私の隣にどかっと腰を下ろした。
こいつもなかなかに柄が悪い。
「魔女退治に行ってたんだって? あの女見つけたのかよ!?」
デカイ声で訊かれ私は曖昧に答える。
「あー、うん。まぁ、なんとかな」
「マジか! それで!?」
奴らの視線が私に集中する。
私の口から言っていいものか少し迷ったが、きっとすぐに広まることだ。大丈夫だろうと私は続けた。
「ラディス団長が倒してくれたよ」
おおっと歓声が上がる。
「さっすが団長!」
「これで俺のダチも浮かばれたぜ」
「おいおい、死んだみたいに言うなよ。生きてるっつーの」
どっと笑い声が起こって、でもお陰で静かだった食堂にいつもの活気が少し戻った気がした。



