「フヌーディ、その場所まで案内してもらえるか?」
「え」
急に私から名指しされた彼は最初面食らった顔をしたけれど、すぐに真剣に頷いた。
「わ、わかった!」
フェリーツィアの脇をすり抜け彼の元へ行く。
彼女はもう止めなかった。でも。
「私も行くわ」
振り向くとフェリーツィアがこちらを睨みつけていた。
「でも、あんたは来ない方が」
「そ、そうだ! お前、騎士団の奴らに恨まれてんだろ?」
「行くったら行く!」
そうしてフェリーツィアは私たちを追い越し先にドアを開け出て行ってしまった。
「ったく……」
フヌーディが呆れ顔でそんな彼女を追いかけ、私もそれに続いてその部屋を出た。
本来ならこの時間外は真っ暗なのだろうが、村人たちが手にしている松明の灯りのお陰である程度村の様子が見渡せた。
普段は森の中のとても長閑な村なのだろう。それが今は騒然となっていた。
そんな中を駆ける私たちを、村人たちが不安そうに見送っている。



