一階の食堂へひとり降りていくと、大きめのテーブルにすでに皆集まっていた。
「遅いぞトーラ」
イリアスに言われ私は慌てる。
皆私を待っていてくれたみたいだ。
「す、すみません!」
私が空いていたイリアスの隣に座ると、ラディスが酒の入ったグラスを手に皆に言った。
「いつ何があるかわからない。食える時に食っておけ」
「はっ!」
そしてカチンっと皆でグラスを合わせた後、どんどん料理が運ばれてきた。
すぐにテーブルの上が皿でいっぱいになって、でも折角の美味そうな料理がこの後のことを考えると全然楽しめなかった。
なのにラディスは平然とした顔で黙々と料理を口に運んでいてなんだか悔しかった。
……ラディスのことは好きだし、一応恋人同士なのだから嫌なわけじゃない。
でも、やっぱりさっきみたいな怒りに任せたみたいな強引なやり方は嫌だった。
(やっぱり初めてはもっと甘い感じで……って何考えてんだ私、こんなときに!)
また顔が赤くなりそうになってひとりぶんぶんと首を振っていると、イリアスがこちらを見た。
「大丈夫かお前?」
「え?」
そうして続けて小さく耳打ちをされた。
「団長と何かあったか?」
「!?」
ぎくりとする。
「いや、別に何も?」
と、ガタンっとラディスが席を立った。



