痩せた、という言葉を聞いて、確かに最近、祥平と会っていないなと思った。嫌がらせが激化したことに伴って、自然に昼休みに祥平と会うことが少なくなったし、精神的にそれどころではなくて、彼に連絡することも少なくなっていた気がする。
それを鑑みれば、私が痩せたというのも至極当たり前の話かもしれない。
手を洗って、うがいまで終えた私を見ると、綾人くんは私の手を引いて、ベッドを指差した。
「そこ、座って」
言われるがままに、ベッドの上に座る。彼は立ったまま私のことを見下ろしている。何のつもりだろうか、と思って、私は身を怯ませながら、彼の言葉を待ち続けた。
彼は何の表情を浮かべずに、ひどく冷たい声で言い放った。
「でさあ、なんでそんな男物のジャージ着てるわけ? 俺の神経逆撫でにきたの?」
ぴしゃり、と言葉を突き刺す彼のひどく冷たい表情を見て、そりゃあ、そうだよね、と思った。けれど、着替える時間がなかったのだ。学校帰りにそのままここに来てって言ったのは、綾人くんの方なのに。
「ごめんなさい……」
「謝ってほしいわけじゃないんだけど。どういうこと? これ」
彼が詰め寄ってくる。私は言葉を詰まらせながら、制服が、と必死になって彼に訴えた。けれど私の口からは、文法すらままならない、訳のわからない言葉しか出てこなかった。
綾人くんは段々と苛立った様子を見せてくる。


