性、喰らう夢




<マジで意味がわからないけど、とりあえず状況はわかった>



 依央はそんなことを送ってきた。私は腕をつりそうになりながらも、何とか画面に指を滑らせていく。



<ここから出たい>

<普通に中から鍵開けて出られないのか?>

<今、服とられてるの。多分、私がこの部屋から出られないようにわざとそうしてるんだと思う。それに、手が使えないとどちらにせよ着替えられない>



 私の言葉を聞いて、周到だな、と彼が感心している。感心している場合じゃないの、と彼をなじると、彼はごめん、と謝ってきた。



<とりあえず、話はわかった。その綾人ってやつは、昼間は学校に行ってるんだよな>

<多分、そう>

<じゃあ、明日の昼、そっち行く。アパートの場所と部屋番号教えて>



 その文面を認識したとき、鼻の頭の方に何かが込み上げてくるような、そんな感覚がした。覚えのない感覚に戸惑ってしまい、わたしは目を瞑ってそれを喉奥に押し込めた。

 依央は躊躇することなく、私のところに来る、と言ってくれた。

 そんなことをさらりと言ってのける彼は、やっぱり他の3人とは何かが違う気がする。

 夏目先輩と祥平、そして綾人くんの3人は私の欲を満たしてはくれるけれども、私に嫌な思いをさせてくる。

 私に何も与えてくれない依央の方が、私をとりまく嫌なことから私を救い上げてくれる、というのは、何とも皮肉なことのように思われた。

 そんな、そんな想像ばかりが膨らむ。