まさか私、女の子以前の問題で、人間だとすら思われてなかったってこと!? 確かに今思えばかなりの忠犬だったかもしれないけど!
「ま、その辺は気が向いたらということで」
「ええ!? 私的には、結構重要なラインだよ!?」
「それよりも先輩、部長のことほったらかしでいいんですか」
「……!? わ、忘れてた」
「よかったですね、モテ期到来」
「わ、私は不特定多数よりも、たった一人に好きになってもらいたいの!!」
明日もまた顔合わせなきゃいけないし! ていうか、改めて話するって言われたし……!
恋愛初心者には、いろいろいきなりハードルが高いけれど。……でも、こんな風に前向きでいられるのは、誰が何と言おうとあなたのおかげだ。それに。
「……ま。今後に期待かな」
「ちょっと! 聞いてる桐生君!」
「頑張ってくださいねー? 座敷童さん」
「……くそう。……い、今に見とれよ……!?」
知っているかい桐生君。
魔王はね、勇者にやっつけられるって、相場が決まっているんだよ。
「いつか絶対に押し倒してやるんだからあー!」
「……やですよ。それこそ黒歴史になるから」
Special Edition 2
白馬の王子は魔王様?



