「……大丈夫ですか?」
「うんっ平気だよ?」
「そうですか。……ならよかった」
「でもおれね? 桃ちゃんみたいにあんまり我慢強くはないんだよねー」
「え?」
「だから……」
そして、まるであの夜と同じように。彼の指先が、首元の髪へと、そっと伸びてくる。
「えっ」
そして、そのまま一気に距離を詰められ、耳元で彼は囁いた。
「……あんまり待たせたら、きっと桃ちゃん困っちゃうよ?」
「……!!」
「あは!」
「え? ……あの、……えーっと。……え、ええ!?」
彼女の顔が真っ赤なのは、はてさて、彼との距離が近かったせいか。……それとも。
Special Edition 1
さくらんぼの甘い秘密



