「さ、流石にあそこまで高度な技の数々はできませんが、合気道は少し囓っているので、全く役に立たないということはないかと思うんです」
「……」
「もしそちらの方がダメでしたら、雑用等で使ってくれても構いませんので」
「……」
「……だ、ダメ、でしょうか……?」
「……うん。ももかチャンの気持ちと熱意は、ものすご~く伝わってきたよ」
不安そうな彼女とは裏腹に、彼女の肩に預けているおれの頭に突き刺さってくるあかねの鋭い視線。見えてなくてもわかるのは、もう腐れ縁というやつのせいだろう。付き合い長いからねえ。
「……おうり。ももかチャンにばかり言わせてていいの」
「……」
「ちょっと。無視ですかね」
「……」
お願い。今話振らないで。
まさかまさかの桃ちゃん提案に、……今笑い堪えるので必死なんだから。
おれとあかねの対決は、しばらくの間続いたのだった。



