エンドロールは救いの詩を

俺は順調に檻に辿り着き、15個目の檻を開けた時だった。
「リク...さん...?」
俺の名を呼んだのはルミだった。
「やっぱり捕まってたか...。もう大丈夫だ。助けたきた」
泣きそうになっているルミ。
俺は出来るだけ優しい声で話し掛ける。
そして俺は知っている顔を見たコトで、思わず気掛かりだったコトを溢してしまった。
「ナナは何処にいる」
俺の言葉を聞いた途端、ルミは俺にしがみつく。
そして涙を流しながら叫んだ。
「ナナが...ナナが連れて行かれた!何があったかは分からない...。でも確かに連れて行かれたのを見たの!」
「連れて行かれた...?何処に...」
「分からない。でも何人かの警官に囲まれてどっかへ行っちゃった...。それにあいつが...総理大臣がいたの...!」
警官に囲まれていた...?総理大臣もいた...?
俺は何が起こっているのか分からなかった。
その時無線が入る。
『ボス、聞こえるか』
「あ、あぁ」
『ボスの知り合いのキュースレーってナナって子で合ってるか?』
「そうだけど...」
仲間の口から出たナナという名前に心臓が大きく脈打つ。
『その子と一緒に閉じ込められてたキュースレーに聞いた。昨日その子が総理大臣に反抗したらしくて、連れて行かれたらしい』
ナナが反抗して連れて行かれた...?
俺の知らない所で何が起こっている...?
「本当か?」
『あぁ。だけどこの数日で建物から誰かが出た記録はない。おそらく建物の中の何処かの部屋に居ると思う』
俺は鍵を持っている手を強く握る。
その手に触れたのはルミだった。
「お願いします...。ナナを助けてください...!」
ルミは真っ直ぐ俺を見る。
その瞳にはナナを助けてほしいという強い意志が込められていた。
「ナナは俺が助け出す。ルミ、お前は逃げろ」
「...ありがとう」
ルミの返事を聞き、俺は隣に居る仲間に鍵を渡す。
「俺はナナを探しにいく。檻を開けるのは任せる」
「分かった」
仲間が鍵を受け取ったのを確認し、俺は走り出す。
そして無線で告げる。
「檻を開けるのは任せた。俺は捕まってるナナを助けに行く」
俺は気持ちを落ち着かせる為に一度深呼吸をする。
そして改めて無線で話す。
「全員救い出して、こんなふざけた世界と決着をつけるぞ」
俺の言葉に仲間達は「おう」と答えた。