俺が連れて行ったのは街外れにある空き家。
ココは俺たちがひっそりと集まる時に使う場所だった。
何も無いが、人も来ないこの場所は安全だと思った。
「今何が起こってるか整理しましょう」
「は、はい」
俺はスマホで調べ始める。
すると一つの動画が見つかった。
それは先程行われた新しい総理大臣による演説の映像だった。
俺たちはその動画を見る。
そこには悪いキュースレーが居るような映像と、排除すべきという強い言葉があった。
「こんなコト...」
ナナは映像を見ながら絶句している。
そして映像は続いていく。
『質問がある方はどうぞ』
総理大臣の言葉に1人の記者が手を挙げ、話し出す。
『排除という言葉はいささか物騒に聞こえますが、キュースレーをどうするのでしょうか?』
『キュースレーを捕え、一時隔離を行います。先程お見せした映像以外にもキュースレーによるあらゆる非道な行いが確認されております。私はこの事態を看過できないと認識しており、事実確認を含む調査期間はキュースレーは例外なく隔離を行います』
映像に映っている記者も俺とナナも、全員が総理大臣の言葉を聞いて息を呑む。
『そもそも何処から現れたか分からない力を、私達は信じきってしまっています。疑うコトもなく、受け入れてしまうのは時に危険を伴います』
俺の記憶上、キュースレーの力を問題視した時代はない。
総理大臣の言う通り、突然現れた奇跡の力を俺たちは疑いもなく信じきっていた。
『隔離が行われた場合、私達の治療は誰が行うのでしょうか?』
『ご安心ください。私はこのよう事態に備え、医者の育成を続けてまいりました』
医者...キュースレーの存在が広がる前まで人間の治療を行っていた存在。
キュースレーが居るコトが当たり前になった時代から医者は一人残らず居なくなったと思っていたが、そうではなかったようだった。
『国内の医療を賄える人員は確保しております。これからは怪我や病気をした時には医者を頼ってください。これは変化ではありません。前の時代のやり方に戻るだけです。だから安心してください』
俺が生まれた頃には既にキュースレーによる治療が全てだった。
だから前の時代のやり方に戻ると言われても実感がない。
それでも歴史や親から聞く前の時代の医者による治療も存在していたコトは知っていた。
医者という存在がいるのなら、全く治療が行われないというコトはないのだろう。
しかし未知の仕組みである医者の治療に不安を覚える。
そして映像内の記者たちも動揺し、ざわつきが起こる。
今話されている内容はおかしい。
そう、心では思っている。
それでも声を上げて反論をする者はいなかった。
記者も、そしてこの映像を見ている俺たちも......。
『それでは只今よりキュースレー排除を行います。皆様、ご協力ください』
総理大臣のその言葉で映像は終わった。
ココは俺たちがひっそりと集まる時に使う場所だった。
何も無いが、人も来ないこの場所は安全だと思った。
「今何が起こってるか整理しましょう」
「は、はい」
俺はスマホで調べ始める。
すると一つの動画が見つかった。
それは先程行われた新しい総理大臣による演説の映像だった。
俺たちはその動画を見る。
そこには悪いキュースレーが居るような映像と、排除すべきという強い言葉があった。
「こんなコト...」
ナナは映像を見ながら絶句している。
そして映像は続いていく。
『質問がある方はどうぞ』
総理大臣の言葉に1人の記者が手を挙げ、話し出す。
『排除という言葉はいささか物騒に聞こえますが、キュースレーをどうするのでしょうか?』
『キュースレーを捕え、一時隔離を行います。先程お見せした映像以外にもキュースレーによるあらゆる非道な行いが確認されております。私はこの事態を看過できないと認識しており、事実確認を含む調査期間はキュースレーは例外なく隔離を行います』
映像に映っている記者も俺とナナも、全員が総理大臣の言葉を聞いて息を呑む。
『そもそも何処から現れたか分からない力を、私達は信じきってしまっています。疑うコトもなく、受け入れてしまうのは時に危険を伴います』
俺の記憶上、キュースレーの力を問題視した時代はない。
総理大臣の言う通り、突然現れた奇跡の力を俺たちは疑いもなく信じきっていた。
『隔離が行われた場合、私達の治療は誰が行うのでしょうか?』
『ご安心ください。私はこのよう事態に備え、医者の育成を続けてまいりました』
医者...キュースレーの存在が広がる前まで人間の治療を行っていた存在。
キュースレーが居るコトが当たり前になった時代から医者は一人残らず居なくなったと思っていたが、そうではなかったようだった。
『国内の医療を賄える人員は確保しております。これからは怪我や病気をした時には医者を頼ってください。これは変化ではありません。前の時代のやり方に戻るだけです。だから安心してください』
俺が生まれた頃には既にキュースレーによる治療が全てだった。
だから前の時代のやり方に戻ると言われても実感がない。
それでも歴史や親から聞く前の時代の医者による治療も存在していたコトは知っていた。
医者という存在がいるのなら、全く治療が行われないというコトはないのだろう。
しかし未知の仕組みである医者の治療に不安を覚える。
そして映像内の記者たちも動揺し、ざわつきが起こる。
今話されている内容はおかしい。
そう、心では思っている。
それでも声を上げて反論をする者はいなかった。
記者も、そしてこの映像を見ている俺たちも......。
『それでは只今よりキュースレー排除を行います。皆様、ご協力ください』
総理大臣のその言葉で映像は終わった。



