彼女の使っていた剣を受け取り、わたしはヒナタくんと背中合わせになり、ゆっくりと彼らと対峙する。
「時にお姫様? この後のご予定とかは」
「……特には。まあ夕暮れの鐘が鳴る頃には、彼らを倒した報酬を持って、いい加減な王様のとこ行かないといけないですけど」
「おお! だったらそれまでは暇がおありで?」
「ええ。ところで王子様」
「ん? はい、なんでしょうかお姫様」
「……この後一緒に文化祭回ったり――」
「申し訳ない姫様! わたしこのあとクラスの【ミステリーサークル体験】のシフトが入ってて」
「……いや、だったら聞かないでよ。期待したんだけど。ていうか何? え? ミステリーサークルって体験するもの??」
「でも、勝手にこんなこと企んだんですから、少しくらいわたしたちにも報酬があってもいいと思いません?」
「……すっげえ同感」
と、いうことで。話がまとまったところで、彼らに切っ先を向ける。
「雪の女王のクソ王子はオレがやる」
「ご指名どうも?」
「じゃあわたしは、こっちの不法侵入王子と元行方不明者をやるね」
「不法侵入って。俺たち一応家族じゃないですか。家族の劇見に来て何が悪いって言うんですかーあおいさんっ」
「元行方不明者って。王子でも何でもなくなってんだけど葵。せめて劇ではかっこいい王子でいさせて!」
さあ、そろそろ最終決戦といきましょう。
「あとさ」
「ん?」
「文化祭終わったら、話……するから」
「……うんっ。わかった」
「それと……」
「……ん??」
「黙って守られておくつもりありませんかね」
「そっくりそのままお返ししますよ」
「男が女に守られるほど、情けないことなんてないんだけど」
「だからって、ただ守られるだけの女に、わたしはなった覚えはないよ」
「……強情」
「そっちこそ」
「馬鹿」
「うっ、確かに」
「変態」
「それは悪化した」
「終わったらまずどこ行く? 行きたいとこある?」
「全部!!」
「「「話長い!!」」」
「ふはっ。――了解。んじゃそろそろ」
「律儀に待ってくれた王子様方のお相手、しましょうかね」
れでぃー…………ごうっ!



