――ダンッ。
息の合った連携プレー。
そして二人の成長した力にわたしの弱点だったこともあり……。
――――ダンッッ。
「ぷはっ!」
「はあ、はあ……。……やーっぱ強いや。あおいチャンは」
「正直なところ、思ったより手こずったよ」
開始で上がった歓声から、およそ10秒弱といったところか。
「空手と柔道の合わせ技してくるんだもん。防ぐのも大変だったんだからー」
「……の、割には秒殺だったけどね……」
「あーちゃん息全然上がってないしね……」
「でも、二人とも強くなっててびっくりしたよ」
「「ほんと!?」」
「え? ……ふふ。うんっ」
それ以上の大きな歓声を浴びながら、わたしたちの戦いは終わる。
気を張り詰め、絶対にわたしに隙を見せなかった彼らは、きっとそんじょそこらのオリンピック選手にだって勝てたのではないだろうか。
それくらい、気迫に溢れた彼らから一本を取るのはなかなか容易ではなかった。
(だからまあ、隙以前の問題で。力でねじ伏せちゃったんだけどね)
「……ま、本気の本気、頑張って出したもんねえ、あかね」
「そおそお。おれらがんばった」
「もうっ。劇で怪我しちゃったらどうするつもりだったの」
「だって! あーちゃんに勝ったら――もごもご」
「あ、あおいチャンならそういうところもカバーしてくれるってわかってたからだよー。ねー? お・う・り?」
「(コクコクコクコク……!)」
……なんかあるな、こりゃ。
問い詰めようとしたところで、黒衣の二人はそそくさと逃げてしまった。
「はーい。お疲れ様でした。王子は私語慎んでくださいね」
相変わらず違和感のある号令とともに。
そして口を挟む間もなく次に現れたのは、師弟関係の二人だった。
「……ねえ、朗読投げ出してきていいの、アキラくん」
「違います。俺は【茨③】です」
「その辺はあいつ一人いればなんとかなんだろ」
「……いや、だからその一人っていうのが」
「ま、王子さんや。お喋りはここまでにしとこうや」
そして、さっきまで可愛い可愛いちいさなお姫様を演じていたはずの彼は、腕をまくり肩を回す。
「登場初っぱなに一本背負い食らったオレと思ってたら大間違いだからな。アキ、絶対手え抜くんじゃねえぞ」
「わかってる。事前に糖分補給もばっちりしてきた」
「お、おい。どんだけ糖分摂取してきたんだ。怒られんぞアオイに」
「大丈夫だ。その辺は加減してチーズケーキをワンホールにした」
「そ、それのどこが――」
「それのどこが加減した、だってえ?」
「「(ブルッッ……!!)」」



