――――――…………
――――……
浅い呼吸を繰り返し、うっすらと重い目蓋を開けると、ぼんやりとした視界にはどこかで見たような天井が映った。
酸欠で上手く動かせずにいた頭では、どうしてこんなところで寝ているのかすぐには思い出せなかった。
二人で買い物に行って、それから一緒にご飯を作って、他愛ない話をして、テレビ見て、お風呂に入って。……順を追っているうちに、この辺りから彼の攻撃が始まっていたことを思い出す。
「……んあ、はあっ」
けど、そんな気はしていた。そしてわたしは、逃げなかった。
浴室でもいじめ抜かれ、ぐったりとした体は、何も纏わないまま有無を言わさず……というか言えず、ここまで連行。ベッドの上で組み敷いてきた彼は余裕のない顔つきで、でもそれでもゆっくり、時間をかけてわたしを愛してくれた。
「……あっ、もうだめ、だって……」
はっきり言うと、何度気を失いかけたかわからない。というか、十を遙かに上回ってよく気を失わなかったなと、正直自分を褒めてあげたい。
「やあっ、んんん……はあっ」
にもかかわらず、だ。
未だ執拗に、けれど繊細に愛撫を続ける彼は、一度顔を上げては弱い耳元に濡れた唇と舌先を這わせ、体中を彼の熱で満たそうとする。かと思えば今度は、ただでさえ今一番敏感になっているところへ触れようと、ゆっくりと膝を掴んで。
先程からこの繰り返しで、何度絶頂感を迎えたかわからない。でも、わたしの体はどうしてか満たされなかった。
気を失いかける度、余計に体が疼いて、もっともっとと彼を求めたくて仕方がなかった。手近にあった枕を握り締めながら上げた嬌声は、……上げすぎてもう掠れかかっていた。
「はあ。……やっばい。ねえ、これ見て」
満足したのか、顔を上げて髪にキスを落としてくれた彼だったけれど、意地悪く濡れそぼった指を見せられ、慌てて顔を背けた。
「気持ちよかった? ……ねえ。教えて」
「あ、っ……も、だめだっていって……」
これ以上やられたらほんとおかしくなるから……!!
そんななけなしの訴えも虚しく、後ろから抱き締めるように上から下まで刺激され、もう完全にノックアウト。意識を飛ばしすぎたわたしの体は、重くベッドに沈み込んだ。
「あ、やっべ。マジでやり過ぎた」
はい。ほんと、さっきからそう言ってるんですけどね。あなた、全然聞いてくれなかったんですよ。夢中になってて。
「……怒った?」
軽く音を立ててこめかみにキスをくれる彼の声は、まるで叱られる前の子どものようだ。全く、これも惚れた欲目か。甘いなわたしも。
「……おこってない」
「だったら顔上げてよ」
「今更ながら、頭がはっきりしてきて……」
「……ん?」
「……な、生々しさに、恥ずかしさが込み上げてきた……」
「いや、ほんと今更」
――――……
浅い呼吸を繰り返し、うっすらと重い目蓋を開けると、ぼんやりとした視界にはどこかで見たような天井が映った。
酸欠で上手く動かせずにいた頭では、どうしてこんなところで寝ているのかすぐには思い出せなかった。
二人で買い物に行って、それから一緒にご飯を作って、他愛ない話をして、テレビ見て、お風呂に入って。……順を追っているうちに、この辺りから彼の攻撃が始まっていたことを思い出す。
「……んあ、はあっ」
けど、そんな気はしていた。そしてわたしは、逃げなかった。
浴室でもいじめ抜かれ、ぐったりとした体は、何も纏わないまま有無を言わさず……というか言えず、ここまで連行。ベッドの上で組み敷いてきた彼は余裕のない顔つきで、でもそれでもゆっくり、時間をかけてわたしを愛してくれた。
「……あっ、もうだめ、だって……」
はっきり言うと、何度気を失いかけたかわからない。というか、十を遙かに上回ってよく気を失わなかったなと、正直自分を褒めてあげたい。
「やあっ、んんん……はあっ」
にもかかわらず、だ。
未だ執拗に、けれど繊細に愛撫を続ける彼は、一度顔を上げては弱い耳元に濡れた唇と舌先を這わせ、体中を彼の熱で満たそうとする。かと思えば今度は、ただでさえ今一番敏感になっているところへ触れようと、ゆっくりと膝を掴んで。
先程からこの繰り返しで、何度絶頂感を迎えたかわからない。でも、わたしの体はどうしてか満たされなかった。
気を失いかける度、余計に体が疼いて、もっともっとと彼を求めたくて仕方がなかった。手近にあった枕を握り締めながら上げた嬌声は、……上げすぎてもう掠れかかっていた。
「はあ。……やっばい。ねえ、これ見て」
満足したのか、顔を上げて髪にキスを落としてくれた彼だったけれど、意地悪く濡れそぼった指を見せられ、慌てて顔を背けた。
「気持ちよかった? ……ねえ。教えて」
「あ、っ……も、だめだっていって……」
これ以上やられたらほんとおかしくなるから……!!
そんななけなしの訴えも虚しく、後ろから抱き締めるように上から下まで刺激され、もう完全にノックアウト。意識を飛ばしすぎたわたしの体は、重くベッドに沈み込んだ。
「あ、やっべ。マジでやり過ぎた」
はい。ほんと、さっきからそう言ってるんですけどね。あなた、全然聞いてくれなかったんですよ。夢中になってて。
「……怒った?」
軽く音を立ててこめかみにキスをくれる彼の声は、まるで叱られる前の子どものようだ。全く、これも惚れた欲目か。甘いなわたしも。
「……おこってない」
「だったら顔上げてよ」
「今更ながら、頭がはっきりしてきて……」
「……ん?」
「……な、生々しさに、恥ずかしさが込み上げてきた……」
「いや、ほんと今更」



