――――――…………
――――……
「日向クジョーくんいますか!!??」
背中を押してくれた彼に、いろいろ思うところはあった。でも、「走れ」と。そう言われた瞬間、弾かれたように走り出したわたしの心を支配したのは、大好きな彼のことだけだった。
――会いたい。
ただそれだけを思って、彼のクラスの扉を開けた。
「……残念ながら、日向クジョーという生徒はここにはいません」
「いそうだけどねー。在籍すらしてないよーあーちゃん」
「ヒナタなら呼び出し食らったぞ。どこ行ったかまでは知らねえけど」
そこにいたのは、同じクラスの彼ら……もとい、【猫カフェ】営業中の可愛い耳と尻尾を生やした彼らだった。
「……か、かわ……っ!」
いつもだったら、ここで可愛い猫さんに飛びついていただろう。今も正直飛びついて抱きしめたい。
でも、今はそんなことをしている場合じゃないんだ。無心になれ、わたし。
「呼び出しって、一体誰に呼ばれたのかにゃ? チカにゃん」
「全然無心になれてねえぞ。どっから持ってきたんだその猫じゃらし」
「入り口に差してあったよ。〈ご自由にお取りください〉って」
「だからって嬉しげに振ってくんなよ」
「で? で?? チカにゃん、ひーにゃんどこにいるか知らにゃい?」
「ひ、ひーにゃん……」
けれど、やっぱりどこにいるかは知らないみたいだ。「そのうち戻ってくるだろうからここで待ってろよ」と言ってくれたけれど、それは気持ちだけ受け取っておくことにした。
「ていうか、ここ誘惑が多すぎるんだもん。絶対入り浸っちゃうよ。独り占めしちゃうよ。営業妨害だよー」
今は、一刻も早くヒナタくんに会いたい。
後ろ髪を引かれながら、再びクラスを飛び出してヒナタくんとのエンカウンターを目指すこと早5分。あっという間にシミュレーションしていた時間を過ぎ早々に途方に暮れていた頃、ある空き教室から声が聞こえたような気がした。
(確かこの教室は、どのクラスも使ってなかったはず……)
「――――……」
しかも、中から聞こえたこの声には聞き覚えがある。というか、捜し人だ。
「ここにおったかひーにゃん!」
つい嬉しくなったわたしは、本気でヒナタくんのことしか考えてなかったらしい。
「えっ……?」
「……ひーにゃんって何」
「……およ? およよ」
そんでもって、どうしてこんなところにいるのか。誰に呼び出しされたのか。というか呼び出し自体頭からすっぽ抜けていて、ほんっとうに何にも考えていなかったらしい。
――――……
「日向クジョーくんいますか!!??」
背中を押してくれた彼に、いろいろ思うところはあった。でも、「走れ」と。そう言われた瞬間、弾かれたように走り出したわたしの心を支配したのは、大好きな彼のことだけだった。
――会いたい。
ただそれだけを思って、彼のクラスの扉を開けた。
「……残念ながら、日向クジョーという生徒はここにはいません」
「いそうだけどねー。在籍すらしてないよーあーちゃん」
「ヒナタなら呼び出し食らったぞ。どこ行ったかまでは知らねえけど」
そこにいたのは、同じクラスの彼ら……もとい、【猫カフェ】営業中の可愛い耳と尻尾を生やした彼らだった。
「……か、かわ……っ!」
いつもだったら、ここで可愛い猫さんに飛びついていただろう。今も正直飛びついて抱きしめたい。
でも、今はそんなことをしている場合じゃないんだ。無心になれ、わたし。
「呼び出しって、一体誰に呼ばれたのかにゃ? チカにゃん」
「全然無心になれてねえぞ。どっから持ってきたんだその猫じゃらし」
「入り口に差してあったよ。〈ご自由にお取りください〉って」
「だからって嬉しげに振ってくんなよ」
「で? で?? チカにゃん、ひーにゃんどこにいるか知らにゃい?」
「ひ、ひーにゃん……」
けれど、やっぱりどこにいるかは知らないみたいだ。「そのうち戻ってくるだろうからここで待ってろよ」と言ってくれたけれど、それは気持ちだけ受け取っておくことにした。
「ていうか、ここ誘惑が多すぎるんだもん。絶対入り浸っちゃうよ。独り占めしちゃうよ。営業妨害だよー」
今は、一刻も早くヒナタくんに会いたい。
後ろ髪を引かれながら、再びクラスを飛び出してヒナタくんとのエンカウンターを目指すこと早5分。あっという間にシミュレーションしていた時間を過ぎ早々に途方に暮れていた頃、ある空き教室から声が聞こえたような気がした。
(確かこの教室は、どのクラスも使ってなかったはず……)
「――――……」
しかも、中から聞こえたこの声には聞き覚えがある。というか、捜し人だ。
「ここにおったかひーにゃん!」
つい嬉しくなったわたしは、本気でヒナタくんのことしか考えてなかったらしい。
「えっ……?」
「……ひーにゃんって何」
「……およ? およよ」
そんでもって、どうしてこんなところにいるのか。誰に呼び出しされたのか。というか呼び出し自体頭からすっぽ抜けていて、ほんっとうに何にも考えていなかったらしい。



