すべての花へそして君へ②


 昔々あるところに
 おじいさんとおばあさんが
 仲睦まじく暮らしていました


『ばあさん、それじゃあ今日も行ってくるよ』


 柴刈りを生業としていたおじいさんは
 道具を担ぎ、山奥へと入っていきました


『では、私も行くとしましょうかねえ』


 おじいさんの猫背が見えなくなった頃
 ここ数日溜まってしまった洗濯物を担ぎ
 おばあさんは道を下っていきます


『あれは……桃?』


 川で洗濯をし始めて少し経った頃
 おばあさんの目に、何かが映ります

 そう、上流から桃が流れてきたのです


『それじゃあ、早速食べてみましょうか』


 桃を持ち帰ったおばあさんは
 柴刈りから帰ってきたおじいさんと二人で
 流れてきた桃を食べてみることにしました

 すると、どうでしょう
 桃を食べた二人の姿が
 見る見る若返っていくではありませんか


『……おばあ、さん』

『おじいさん……』


 そうして見つめ合った二人は
 夜通し愛し合い続け――――……


 …………………………?