「そうだよね。なんか最近キャラ崩れてきてたから忘れがちだったけど」
オレら、主従の関係だったよね?
なーんて。そんな言葉に、冷や汗がタラリ。
「い、いいえ。違いますヒナタくん」
「史上最強魔王の弟子だしね。あー忘れてた忘れてた」
「お願い。帰ってきて。お願いだから元に戻って」
「悪戯できる券とかあったよね。あれ無期限だし」
「無期限なのあれ!?」
「と、言うわけで」
今度はオレに振り回されてね。下僕さん?
嫌な予感的中。絶対にヤバい。けれど、そう思ってももう時すでに遅し。たとえ全然人の話聞いていなくても、主従の関係上ご主人様のご意向に背くことはできず。
「はあっ、んっむぅ……!」
カーンッとどこかでゴングが大きく鳴り響き、始まる前から結果のわかっている戦いが始まったのだった。……余計なこと言うんじゃなかった。



