――パチンッ。
「え?」
ちいさな音が聞こえたかと思ったら急に部屋の中がやわらかい光に包み込まれた。
「……タイミング悪っ」
そう不機嫌そうに呟いた彼だったけれど、表情は至ってやわらかでやさしくて。
「これが隠し事」
「え……?」
「まあ、いいから大人しくしてて」
その表情のまま額にキスを落とし、わたしの横へ俯せになる。……これから一体、今から何が始まるというのだろうか。
そんな期待を胸一杯に膨らませていると、発光元である例の地球儀が新たな光と音を生みはじめた。
『――誕生日、おめでとう!!』
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