すべての花へそして君へ①


(……言わなきゃ)


 結局整理なんかできなかった。でも、よく考えたらわたし、そんなに考えて話したことなんてなかったんだ。
 いつも思ったことをバンバン口にして、言葉には気を付けたけど、とことん貫き通してた。


(わからないことがあったら調べた。知りたいことがあったら聞いたんだ)


 それが、わたしのいいところだって。わたしらしいところだって。


「……ひなたくん」


 そう教えてくれたのは、今抱き締めてくれている彼だから。


「泣いちゃって、ごめんね」

「……、それは」

「ものすごく困って、ごめんね」

「え。も、ものすごく……」

「うん。……だって」


 だから、きちんと言わないと。間違わずに……ちゃんと。


「ヒナタくんが、好きで好きでしょうがなくて」

「……え」

「泣いちゃって、ごめんね?」

「……、え」

「困らせたくないって。……無理だよ」


 ……だって。だってわたしは。


「わたしはどうやったって、ヒナタくんが好きなんだ」


 これが、きっと一番言いたいこと。
 そして、一生変わらないものだ。