すべての花へそして君へ①


 ――パンッ! パン!! パンッッ!!!!


「――!?!?」


 ヒナタくんが扉を開いた途端、何故か割れんばかりの大きなクラッカーの音が響き渡った。


「……え」


 全く状況が理解できず、目が点になっていたのも束の間。『総員! すぐに状況を把握するんだ!』と、そんな指令が頭へ瞬時に流れ込んできて、そこら辺に散らばってしまった落ち着きを必死こいて掻き集める。
 そして、時間にして恐らくコンマ何秒か後。文字にして『落ち着』まで回収できた時、部屋全体を見る余裕ができた。

 ……その部屋の中。そこには、よく知る人たちの姿が。そして、恐らく計画者であろう。飛び切り大きな発信源を抱えている彼と目が合う。


「……いくよ? ……せ~のっ。おかえりっ! あお――」