蘇を口に含みつつ、これも誰かが働いてここまで運ばれてきたものだと考える。庶民にその地方の特産物を税として納めさせる。都まで運んでくる際、大勢のものが命を落とすそうだ。 ——申し訳ない。 だからそう思ってしまうのだ。 不安と葛藤と戦う中、特になんの変哲もない日々を過ごしていた。