(あさ)のホームルームが(おわ)わると、マドぎわのわたしの(せき)に、サラちゃんが()てくれた。

「コトちゃん、(おな)じクラスになれたね」

「うん。サラちゃんがいてくれてよかった」

「ルイは、(となり)のクラスなんだよ」

「そうなんだ」

 ふたりでそんなことを話してたら、他の子も話しにさんかする。

「サラちゃん、転校生(てんこうせい)の子と、友だちなの?」

「うん。この(まえ)迷子(まいご)になっててね……」

 サラちゃんは、おばあちゃんがかいた地図(ちず)がまちがっていて、文房具屋(ぶんぼうぐや)さんだと(おも)って、バレエ教室(きょうしつ)(まよ)いこんだことを(はな)した。
 それはただの失敗(しっぱい)(はなし)なのに、ハキハキした(こえ)で、サラちゃんが(たの)しそうに(はな)すと、(たの)しいハプニングに()こえてくるから不思議(ふしぎ)
 そのおかげで、(わたし)はすぐに新しいクラスの子たちと仲よくなれた。
 それにこうやっておしゃべりしていると、みんな、サラちゃんが大好(だいす)きなんだってわかる。
 わたしも(あか)るいサラちゃんが大好(だいす)きだから、その気持(きも)ちがよくわかるよ。
 サラちゃんがいるだけで、その()がパッと(あか)るくなるんだよね。
 それこそ、サラちゃんには、スポットライトがいつでも()たっているみたい。