「真帆が亡くなって少し経って……私のクラスで、『カミサマ鬼ごっこ』が行われたの。クラスメイトの一人が、偶然ネットで見つけたって言って」
「それって……」
すごく似てる。私達と同じだ。
智也がたまたま、ネットにあった『カミサマ鬼ごっこ』を見つけて、面白そうだからとクラス全員を誘った。
それと同じことが、華ちゃんが転校する前にも起きていたってこと?
「まさか……本物のデスゲームだなんて、誰も思ってなかった」
「……うん」
「最後の一人は私だった。疲れ切って、羽田さんみたいに……私も教室に帰って、独りで泣きじゃくって。そしたら──私の目の前に真帆が現れたの」
「な……その時には真帆さんは亡くなってるんじゃ」
「葬儀も参列して、火葬されたのをこの目で見届けたよ。だから私は、頭がおかしくなって幻覚が見えてるんだって……思ったの。でも、真帆は私に喋りかけてくれた」
──このゲームを作ってしまったのは私なんだ、って。
「真帆の……亡霊曰く、無惨に殺された子ども達の怨念が、呪いになってしまった。けど、真帆は既に亡くなっていて……行き場のなくなった呪いは、真帆のいた場所──クラスへ向けられたの。ネットを通して、都市伝説を自ら創り出してね」
「……それが、このゲームが始まった由来……なの?」
「そうだよ。でも、一度だけのゲームじゃ憎悪を晴らすことは出来なかった。だから……ゲーム唯一の生き残りだった私が、二代目の『カミサマ』に選ばれた」
色んな感情がぐちゃぐちゃになって、頭が理解するのを拒絶し始めるくらい、吐き気のする話だった。
その話が本当だとしても、真帆さんが絶対悪だと断言できない自分がいる。
でも、子ども達に手をかけたことは、僅かな同情はあっても共感はできないし、したくもない。
殺された子ども達は、一体どんな思いで自分が殺される瞬間を迎えたんだろう。
「ごめんね。私、石川君には悪いことしちゃった。私が……」
「華ちゃん……?」
「……皆が巻き込まれたのも、私がこのクラスに転校してきたせいだから」
喉から絞り出したような苦痛に悶える声に、どう声をかけるべきなのか分からなかった。
私はきっと、真帆さんのことも、華ちゃんのことも許せない……皐月中学校2年A組を奪った事実は変わらない。
「それって……」
すごく似てる。私達と同じだ。
智也がたまたま、ネットにあった『カミサマ鬼ごっこ』を見つけて、面白そうだからとクラス全員を誘った。
それと同じことが、華ちゃんが転校する前にも起きていたってこと?
「まさか……本物のデスゲームだなんて、誰も思ってなかった」
「……うん」
「最後の一人は私だった。疲れ切って、羽田さんみたいに……私も教室に帰って、独りで泣きじゃくって。そしたら──私の目の前に真帆が現れたの」
「な……その時には真帆さんは亡くなってるんじゃ」
「葬儀も参列して、火葬されたのをこの目で見届けたよ。だから私は、頭がおかしくなって幻覚が見えてるんだって……思ったの。でも、真帆は私に喋りかけてくれた」
──このゲームを作ってしまったのは私なんだ、って。
「真帆の……亡霊曰く、無惨に殺された子ども達の怨念が、呪いになってしまった。けど、真帆は既に亡くなっていて……行き場のなくなった呪いは、真帆のいた場所──クラスへ向けられたの。ネットを通して、都市伝説を自ら創り出してね」
「……それが、このゲームが始まった由来……なの?」
「そうだよ。でも、一度だけのゲームじゃ憎悪を晴らすことは出来なかった。だから……ゲーム唯一の生き残りだった私が、二代目の『カミサマ』に選ばれた」
色んな感情がぐちゃぐちゃになって、頭が理解するのを拒絶し始めるくらい、吐き気のする話だった。
その話が本当だとしても、真帆さんが絶対悪だと断言できない自分がいる。
でも、子ども達に手をかけたことは、僅かな同情はあっても共感はできないし、したくもない。
殺された子ども達は、一体どんな思いで自分が殺される瞬間を迎えたんだろう。
「ごめんね。私、石川君には悪いことしちゃった。私が……」
「華ちゃん……?」
「……皆が巻き込まれたのも、私がこのクラスに転校してきたせいだから」
喉から絞り出したような苦痛に悶える声に、どう声をかけるべきなのか分からなかった。
私はきっと、真帆さんのことも、華ちゃんのことも許せない……皐月中学校2年A組を奪った事実は変わらない。



