お別れの 選択


この先ずっと拓人と一緒にいるのかなんてわからない

だってわたしたちはまだ若いから…

でも今この一瞬わたしはまた拓人を好きになる

ずっとこのまま好きでいたいと思わされる

どうして先のことまで考えちゃうんだろう
今のこの好きだけでいいはずなのに…

でも、きっと考えちゃうのは仕方ないんだろう
今わたしが知ってる『好き』の行き着く先の選択肢が他に思いつかないから

穴の開いたスニーカーからどんどん染み入ってくる雨

わたしの中に染み入ってくる拓人の想い

傘をさして並んで歩いてる二人

こんな若いわたしたちにどんな未来が想像できるのかわからないけど 今わかってる『好き』って気持ちだけを信じて わたしは今日でこの靴とお別れをしよう

「思い出にしてくれたらいい」

そう言ってくれた拓人の言葉を信じて思い出をたくさん作ってくためにも!

だから…

「ねぇ、拓人?」

「なんだ?」

わたしは拓人の手を引いて雨でぐちょぐちょの靴なんて気にしないで走り出した

「新しい靴 見に行こっ!!!」