スパイなのに大人気VTuberたちに溺愛されてます!






流星くんの足音が去ってしばらくしてから部屋の扉にカードキーをかざし、部屋の中に入る。



最低限の家具はあるって聞いていたけど、どんな感じなんだろう。





「わぁ……」





想像していたシンプルな部屋とは違い、とても広い室内に高級感あふれる家具たち。




VTuberとしての活動も考えてか、パソコンやマイク用のデスクまである。




月曜日からは学校に通わないといけないから今日で荷物は片付けておこう。




荷物が少なかったため、一時間ぐらいで片づけを終え暇になってしまった。





ほかのみんなは全員出かけてるみたいだし、なにして過ごそうかな。




そんなことを考えながらふと部屋を見回すと、デスクの上に置かれたパソコンが目に入った。




やることもないし久しぶりに、"情報収集"でもしようかな。




デスク前の椅子に座り、パソコンの画面を開く。




そしてカタカタとキーボードで音を立てながらアルファベットを打ち込んでいく。




今しているのは、私の特技の一つであるハッキング。




ハッキングとはいっても情報を抜き出したり犯罪に加担したりとかではなく、セキュリティを守るホワイトハッカーというものだ。





昔、知り合いに教えてもらってから今では自分やお母さんの事務所の情報を守っている。




じつは、お母さんにすら私がハッキングをできることを知らない。




お母さんに変に感謝されても申し訳ないからね。




NEXT FLOWERのホームページを開くと、所属クリエイターの欄に1週間ほど前までは無かった私のV体が表示されている。




V体というのは、配信で実際に動かすイラストのことで私のV体は白銀の長髪に桜をイメージした衣装になっている。




ちなみに、苗字と名前を少し変えた"花見りおん"という名前で活動している。




ホームページのセキュリティを強化して誰かから攻撃された痕跡がないか確認する。




きょうはやることが多そうだな……。




少しがっかりしながらも早く終わらせようと気分を切り替える。




よし、がんばろう……!




そう自分に言い聞かせ私は再び作業に取り掛かった。