「優花、顔が赤いよ。暑い?」


「…え、あ…そうですね」



…本当は高坂君に好きと言われたから
照れて顔が熱くなってしまっているんだけど…。
気温のせいにしてしまおうと思いながら何となく返事をしていれば



「こっちだったら涼しいかも」



高坂君はそう言いながら私の腕を軽く掴むと
橋の下の影になっている所に案内してくれた。

そこにはちょうどベンチもあり
高坂君が座りながら「優花も座って」と言われた為

「…じゃあ、失礼します」と言って
高坂君の肩に触れない距離を取り、少しだけスペースを空けてゆっくりと座った。