「…今の気持ち、ですか、」


真剣だけど、どこか不安そうな高坂君の顔付き。

高坂君は…どうしてこんなにも私の事を好きでいてくれるのだろう。

初めて出会ってから、まだ1ヶ月…。
学校も違うし、それに優しくてカッコいい高坂君だったら、私でなくてももっと良い人がいそうで、絶対にモテるのに...。


「…えっと、」


私は返事に迷い、何となく高坂君から視線を離すと
突然手を握られ、びっくりして再び高坂君の顔を見れば


「俺の事好きじゃなかったら…振りほどいて」


私の顔をじっと見ながら、そんな事を言われた。