探偵男子たちが強すぎる

「これで貸しやで、イチ。っとと」

蹴りの勢いと足場が悪いせいで、夏音くんがバランスを崩しかけると、そこを狙うように迫る複数の気配。

「夏音くん後ろ!」

わたしが伝えた刹那、すでにやられていた不良くんの一人が投げ飛ばされていき、夏音くんを囲もうとしていた全員を下敷きにした。

「……ほんと世話がやけるよバカ兄貴は」

こちらに歩いてくる紫音くんは両手に担いでいた不良くんを枠外に放ると、ニッと笑った。

「あっち側綺麗にしたけど、疲れてるなら休んでてもいいよ?二人共」

挑発するような目が、壱弥くんと夏音くんをとらえる。

「アホぬかせ、疲れてへんわバカ弟」
「俺も疲れてないし。むしろ余裕すぎてつまんないから」

二人もまた挑戦的な視線を紫音くんに返す。

【あとちょいだよ、四人ともファイト】

遠くから見ている静空くんの声に、再度気合いを入れてわたしたちは返事を返し、残りわずかとなった不良くんたちを四人一斉に動き出し一掃(いっそう)した。

後は、未だ姿を見せていないリーダー格を待つだけだ。