探偵男子たちが強すぎる


「今回は紫音くんもいるから安心だね、静空くん」
【全然。レンレン以外誰もおれのこと気にかけないと思われる】

荷物を預け、グラウンドが見える学校外に避難済みの静空くんとのやりとりも良好。

「……あ、そうや紫音。倒し終わるまでレンちゃんに幻滅されんよう気をつけや?」
「え、幻滅ってどういうこと?」

思い出したかのように告げる夏音くんに尋ねれば、すぐそばにいる紫音くんが不機嫌そうな顔をした。

「ケンカ中、紫音のやつ性格変わるんよ。相手武器持ちとかならヤッバイで」
「うっさいわ」

"破壊神"になるで、と夏音くんはわたしに耳打ちした。

「それに前髪、切っといたほう良かったんとちゃう?邪魔やで動いとる時」
「うーん、伸びてきたなって思ってたんだけど、まぁいいよ今回は」
「怪我しても知らんでーレンちゃん以外ぜーったいに助けへんからな!」

プイッと顔をそむける夏音くんに紫音くんは『しないし……いらんし』と呟く。
夏音くんなりの心配、なんだろうな。だけど、数が数だから視界はひらけてたほうがいい。いくら強いとしても。

「ねぇ紫音くん、良かったらわたしのヘアピン使わない?何かと便利だし二個あるから、あげるよ。……猫のヘアピンでもよければだけど」

わたしはポケットから一つ、ヘアピンを差し出した。

「え?いいの?これ、この前買ってたやつだよね?」
「うん。ご飯とかお菓子とか日頃の気持ちも込めて。……ってヘアピンじゃ全然足りないか」
「ううん、ありがと。もらうね」

早速、紫音くんは前髪を束ね、ヘアピンで留めた。おでこ丸々見えてる……

「かっ……似合うよ!」
「今、可愛いって言おうとしたでしょ」
「……しました」
「正直でいいね。ありがとう先輩。これで頑張れる」