「にしても蓮佳ちゃんのあの蹴り……!あれはかっこよかったなぁ。しかも的確に急所やったとこも完璧やな」
急所狙ったの、夏音くんからも見えてたんだ。
「あの蹴りは護衛の俺も驚かされた」
「ねぇ、レンレンの腕の中におれ抱き寄せられちゃったよ。見た?王子様だよね」
わたしの蹴りに目を輝かせていた夏音くんだけど、静空くんの言葉に一瞬で真顔になった。隣にいた壱弥くんも。
「見たで。ずるいと思いながらな」
「俺もにらんどいた」
「こわ。……でもさー、レンレンの感知なかったらおれらやられてない?二人とも走って行ってたし、そんな近くにいなかったじゃん?」
それは言えてる、かも?
感知出来ていなかったら先に静空くん、気付く頃にはわたしがやられてたかもしれない。
「アホ、んなもん飛んでいくわ。ただ……」
「蓮佳の実力もこの目で見たかった、ってとこ」
「……ふうん」
静空くんが眠そうな目をして、間のあいた相槌を打つ。
「そら信じてへん目やな……いや、蓮佳ちゃんの後ろから一人来てたのはちゃんと見とったで。な、イチ」
「護衛任されてるし当然じゃん」
静空くんを信じさせようと、二人は見てた、わかってた、と告げるも……へぇーと静空くんはあまり信じようとしない。
「……まぁまぁ、早く終わったんだし、予定よりもう少しまわっていかない?」
「せやな。体力よゆーやし」
「蓮佳の敵感知もまた見たいしな」
「えーと、じゃあこの先の──」



