探偵男子たちが強すぎる


それに突っ込むように壱弥くんと夏音くんもダッシュ。

「……怖。野蛮。死ぬ。おれこれから毎度こういう現場に行くのかー……」
「って言いながらわたしの後ろ隠れてるよね?」

二人組が来た時点で静空くんはわたしの背中に隠れていた。

「だって怖い。おれはせいぜいタブレット守ることしか出来ないって」
「十分っ十分」

二人も強いし、今回はわたし何もしなくても──

「静空くんごめん」
「えっ、おっとと……」

背中に隠れる静空くんを引き寄せ、体を反転させながらわたしは後ろから来た一人を蹴り飛ばす。

「まだ一人いたんだね。静空くん大丈夫?急に引っ張ってごめんね」
「……レンレン王子様みたい」 
「え?」

わたしの片腕の中にいる静空くんはタブレットを抱きしめたまま、"かっこよ"と声をもらした。

「……おい!イチ!今の蓮佳ちゃん見たか!?」
「イチ?……まぁ見たけど」
「後ろ見んで蹴りかましたで!あれが十メートル内の敵感知ってやっちゃな!」


ぐへ!とか、ぐは!とか、キラキラとした目で夏音くんは倒していき、壱弥くんは黙々と倒していって、あっという間に小さな人の山が出来上がった。

「これで安全地帯が増えたー。こうやってナワバリ消していけば、進める」

「……でもコイツらどないすんの?このままはあかんやろ?」

「ああ、このままでいいよ。そこはおれに任せて」
「……何をするんか聞きたいけど言わんのやろ?」
「情報屋さんはあまり自分のことは話さないのですー」

やっぱり……と夏音くんは口を尖らせ拗ねた。

「いいだろ。今日のことで少しは星原の生徒に強い奴がいるって広まれば。そのために制服で来たんだからな」

星原に手を出すな、と忠告も含め強いメンバーがいることを示しに来たのだ。
……本当に制服で良かったのか、少し不安だけど。