「この通り、各学校とかにナワバリがあるらしいんだけど、そのナワバリの境界線がイマイチなんだよね。曖昧というかさ。中学生だからツメが甘いのかもー」
スタートには十分な情報量だと思うけど、静空くんを見るにどうやら本人は納得していないみたい。
「今や校則みたいになりつつある、他の地域には近付かないってやつで情報集めが満足に出来てない。完璧にしたかったのにさー……地域の監視カメラとか見ちゃおうかな……」
険しい顔つきでパソコンと向き合う静空くん。
それとは対称的に、わたしたちは"十分だよね"、と顔を見合わせていた。
「それはやめとき。今は足りるでそれで。まず分かるとこから行こ。後はお散歩という名目で情報収集でええやろ」
「だな。ナワバリの中入ったら、嫌でもそこの奴らが反応見せるだろうし。それでいい」
「むしろ良くこんな、ようわからん地域のこともざっくりだとしても情報集められたな?」
夏音くんの言葉にわたしと壱弥くんは何度も頷く。
「校内は割と情報あるし、半分くらいは調べずともおのずと情報が入ってきたからねー。だから優先的に行くべき場所の目星はついてるから、あとは三人の力次第でどうにでもなるんじゃない?」
「よっしゃ、じゃもう今週の休みに行こ!ナワバリ観光しようやないの!」
「賛成。体なまるし」
「レンレンもそれでおーけー?」
「うん」
静空くんのおかげで、本当にスムーズに進められそう。わたしたちだけだとキツかったと思うし、今週……頑張らないと。



