「……!」
フードを取った男の子は、黒髪にブルーの瞳。
そしてもう一人の子は紫髮をポニーテールにした男の子で瞳も紫。
照らされた二人はずいぶんと整った顔立ちで、一瞬息をのんだ。
「護衛対象確認、と。君かわええお顔やな」
紫髪の子はわたしを見て微笑む。
「ったく、ずっと暗い中にいたせいでまぶしいんだけど。ま、いいや。とりあえず俺はお前の敵じゃないことは確か。だから早くこっち来い」
「あかん!ウチの方においで言うたやろ」
「はぁ?」
「なんや」
リビングと玄関からのにらみ合いがはじまった。
「あー……状況を整理しない?」
このままじゃらちが明かないもの。
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リビングに行ってなんとか、にらみ合いをする二人に大人しく座ってもらい、わたしも二人の向かい側に座った……のはいいんだけど。
「俺は、宝田壱弥。お前を護衛するよう頼まれたから、ここに来たんだ」
「ウチは、黒相夏音。せやからそれは、ウチが依頼されたんや言うとるやろ」
「何言ってんだ。直々にちゃんと依頼が来てる」
「ウチに、な。見えすいたウソつくなや」
「嘘はそっちだろ?」
話が進まない。だけど一つ。
「依頼されたって、もしかしなくてもわたしのお父さんから、だよね?二人もお父さんが探偵事務所持ちなの?」
「そうだけど」
「せやで」
──……はぁ。"依頼"ってワードが出た時、うすうす感じていたけど、護衛ってわたしに一人暮らしをさせる気は全くなかったのね。



