最強パティシエは、幼なじみに恋をする



すると、箱の中から現れたのは、息をのむほどに細かく作られた、小さなお城のようなケーキだった。


「うわあ、すごい!」


真っ白な砂糖のクリームでできた壁には、細かく描かれた小さな窓や扉。


屋根には雪のように白いクリームが飾られ、カラフルな砂糖のお花が、壁を彩るツタのように咲き誇っていた。


まるで絵本から飛び出してきたかのような、私たちが二人で一緒に考えた、あの夢のようなケーキだ。


一目見ただけで、湊斗がどれほどの時間と心を込めて作ってくれたのかが伝わってくる。


「これ……湊斗が、作ってくれたの?」


私の声は、驚きと感動で少し震えていた。


こんなにも素敵なケーキを、湊斗が私のために作ってくれたなんて……胸がいっぱいになった。


湊斗は、私の顔を見て、少し恥ずかしそうに頬を染めた。そして、私の両手をそっと包み込むように握りしめた。


彼の指が、私の手のひらを優しくなぞる。


温かい湊斗の手に、私の心臓がトクンと高鳴り、胸の奥がじんわりと温かくなるのを感じた。


「ああ。これは、俺たちが目指す世界一のお菓子屋さんという夢の、始まりのケーキだ。いつか、このケーキのようなお店を二人で出そう」


彼の瞳は、私を真っ直ぐ見据えていた。


そのまなざしは、揺るぎない決意と、深い愛情に満ちている。