最強パティシエは、幼なじみに恋をする



湊斗と恋人同士になってから、彼との距離はぐっと縮まった。


一緒に過ごす時間が増えるにつれて、自然とお互いの将来の夢について語り合うことも増えた。


特に、二人の共通の夢であるお菓子作りの話になると、時間はあっという間に過ぎ去った。



ある日の放課後。私は部活動が終わった湊斗と一緒に、彼の家のケーキ屋さんで、新しいお菓子のアイデアを出し合っていた。


焼き菓子の甘く香ばしい匂いが漂う工房の隅で、私はスケッチブックにクリスマスの新作ケーキのラフスケッチを描いている。


「ねえ、湊斗。今年のクリスマスは、誰かを笑顔にできるような、夢のあるお菓子を作りたいね」


私がスケッチブックを差し出すと、湊斗は興味深そうに覗き込んだ。


「それいいな、しずく。誰かの笑顔を想像しながら作るお菓子は、きっと最高だ」


湊斗は小さく頷くと、私のスケッチに再び目を落とす。


「じゃあ、このお菓子の家とかはどうかな? 屋根をクッキーじゃなくて、もっとキラキラした飴細工にしたらどうだろう? 雪みたいに見えて可愛いかなって」

「なるほど、飴細工か。それならステンドグラスみたいにもできるな。しずくのアイデアはいつも面白い」


そう言って、湊斗は楽しそうにペンを走らせ、私のスケッチに飴細工の屋根を書き加えた。


二人で頭を寄せ合い、夢中になってデザインを考えていると、ふと湊斗が作業の手を止め、真剣なまなざしで私を見つめた。


「なあ、しずく。お前にひとつ、話しておきたいことがあるんだ」