湊斗は、少し照れたように視線を逸らしながら話し続ける。
その横顔は、リンゴみたいにほんのりと赤くなっていた。
「俺は、しずくが俺の作ったお菓子を食べて『美味しい』って言いながら笑う顔が、一番好きだ」
私の心臓が、トクンと大きく鳴る。
えっ、湊斗、今……『好き』って……。
「だから今日、久しぶりにしずくの笑顔が見られて嬉しいよ」
口下手ながらも、正直に伝えてくれる湊斗の気持ちが、私の胸に深く染み渡っていく。
「湊斗……」
私の心臓が、大きく高鳴った。
それは、恐怖や不安からくる震えではなく、胸の奥から湧き上がるような、温かい響きだった。
湊斗は震える私の手を優しく握り、真剣な目で私を見つめた。
「もちろん、笑顔だけじゃない。どんなしずくも、俺は好きだよ」
うそ……。湊斗が、私のことを?
視界が、だんだんと涙でぼやけていく。



