ああ、やっちゃった……。
そう思った次の瞬間、生徒たちの視線は一斉に、信じられないものを見た、というような顔で私へと注がれた。
その視線が、冷たい氷の矢のように、私の全身に突き刺さる。
ゾクッと鳥肌が立ち、周囲の空気が一瞬で凍りついたように感じた。
彼らの目は、私をまるで珍しい生き物を見るかのように、興味と、どこか恐れを含んだ光を宿していた。
その視線が、私の心臓をギューッと締めつける。
「うそ。月森さん、今……」
「人間じゃないみたいだ」
「まさか、あの子にあんな力が……」
ざわめきが、波紋のように広がっていく。
最初はかすかなささやきだったのに、まるで私を囲む壁のように、どんどん大きくなっていく。その声の波が、私の耳にざわざわと響き渡った。
少し離れた場所で立ち尽くしていた七海が、息をのむのが分かった。
七海は、まさかこんな形で、私のひみつが全校生徒の前で明らかになるなんて、想像もしていなかっただろう。それは、私も同じだった。
傾きかけたゲートを一瞬で止めて、今もなおそれを支え続ける私を、七海は言葉を失って見つめていた。
「しずく……」



