最強パティシエは、幼なじみに恋をする



練習を始めて、数日後。


マラソン大会の練習も兼ねた体育の授業が終わったあと、クラスのみんなはもうヘトヘトだった。


「はぁ、もう無理……足が棒みたいだ」


男子生徒の一人が、グラウンドに座り込んだまま大きな声を出した。私の隣にいる七海も、肩で息をしている。


「ねぇ、しずく。マラソン大会ってさ、やっぱり最初からスピードを出しすぎちゃダメなんだよね?」


七海が、息を切らしながら私に尋ねてきた。


私はうーん、と考えてから、「うん、そうみたい」と答える。


「体育の先生がね、最後まで走り切れるようにペースを調節するのが大事って言ってたけど……」


七海は少し眉を下げて、困ったように私を見た。


「どうすればいいんだろうね?」


私も、どうしたら自分に合ったペースで走れるのか、ずっと悩んでいた。


何か良い方法はないかな……と考えていると、ふと、ある人の顔が頭に浮かんだ。