最強パティシエは、幼なじみに恋をする



【しずくside】


文化祭当日。朝早くから、カフェの前では開場を待つお客さんの列ができていた。


私たちのクラスのお菓子カフェは、朝から大盛況。カフェの中は、甘い香りでいっぱいだ。


焼き立てのクッキーやタルトの香ばしさ、チョコレートの甘い匂いが混じり合って、まるで魔法にかかったみたい。


「いらっしゃいませー!」

「ありがとうございます!」


クラスのみんなで声を張り上げ、私たちのお菓子は次から次へと売れていく。


ショーケースには、色とりどりのフルーツがたっぷり乗ったタルトや、ふんわりとしたクリームが絞られたカップケーキ。


可愛らしい動物の形をしたクッキーが、ずらりと並んでいた。


それはまるで絵本の世界から飛び出してきたかのように美しくて、見ているだけで心が躍る。


特に、クラスの入り口に飾られた大きなウェルカムケーキは、みんなの目を引いていた。


白いクリームでデコレーションされ、カラフルなフルーツが宝石のように散りばめられたそのケーキは、昨日危ない目にあいかけた土台の上に、どっしりと鎮座している。


その存在感は圧倒的で、お店の顔として堂々と輝いていた。


カフェは、終日大忙しだった。


お昼休みには、長い行列ができて、お菓子は飛ぶように売れていく。