私の隣で、湊斗は、一瞬だけ驚いた顔をしていたけれど。
特に何も言わず、ただ、私の手元をじっと見つめていた。
その切れ長の瞳は、まるで私の秘密を確信しているかのように鋭くて、ヒヤヒヤする。
湊斗の視線が突き刺さるようで、心臓がトクトクと速く脈打った。
そんななか、私たちはいよいよ、本格的なタルト生地のこね作業へと移る。
ボウルの中で、粉砂糖と混ぜ合わせたバターに小麦粉が加わり、徐々にひと固まりになろうとしている。
「しずく、もっとこう……」
湊斗が、私の手元にそっと自分の手を重ね、まるで生地の感触を確かめるように、ゆっくりと動かし始めた。
ひんやりとした彼の指先が、私の手の甲に触れて、ドキドキする。
うう……こんなんじゃ、調理実習どころじゃないよ……!



