最強パティシエは、幼なじみに恋をする



数日後の放課後。


私は湊斗と連れ立って、駅前の賑やかな通りを少し入ったところにある、小さな空き店舗の前に立っていた。


夕暮れ時で、街は少しずつオレンジ色に染まり始めている。


そこには『テナント募集中』の貼り紙が。


ガラス越しに、まだ何も置かれていない広い店内を、湊斗と二人でじっと見つめる。


がらんとした空間は、今はまだ何もないけれど。近い将来、私と湊斗の夢で満たされる日が来るのだと思うと、胸が高鳴った。


「ここが、いつか俺たちの夢の場所になるんだな」


湊斗が、隣でそっと私の手を握りしめる。彼の指が、私の手のひらを優しくなぞった。


その温かさが、私を何よりもホッとさせてくれる。


「うん。きっと世界一、みんなを笑顔にできるパティスリーにしようね!」


私は満面の笑顔で頷き、握っている彼の手にそっと力を込めた。


「ああ、もちろんだ。俺たちの力があれば、どんな大変なこともきっと乗り越えていける。しずくと俺で、最高の店を作ろう」


湊斗の瞳には、希望に満ちた未来の光が、強く輝いていた。その光は、私の心にも温かく降り注ぐ。


中学2年生のクリスマスから始まった私たちの夢と愛は、希望に満ちた未来へ続く、確かな絆となって、これからもずっと続いていくのだった。


END.