「先生、どうだった?」


「すごくよかったですよ。」


龍矢がにっこりほほ笑んだ。


わっ、営業スマイル。


「みーちゃん。」


コートの外で、私を呼ぶ声が聞こえた。


「りょー君。」


「どうだった?」


「勝ったよ。」


「そっか。俺も今勝った。」


「よかった。次は?」


「1時間後。」


「じゃあ、見に行くね。」


「待ってる。」


そう言うと、りょー君は自分のコートのある方に戻って行った。