職員室に向かうとき、屋上に続く階段を昇る2人を見た。


きっとあの話をするのだろう。


俺の足も、屋上に向かってた。


階段の踊り場。


2人の声は聞こえない。


30分もしただろうか?


あいつが戻ってきた。


俺の姿を見ても、驚いた様子もなかった。


「聞いてたんですか?」


「いや、聞こえなかったよ。」


「先生。」


「なんだ?」


「みーちゃん泣かせたら、俺が貰います。」


「そうか。覚悟しとくよ。」


あいつは俺にお辞儀をして、階段を下りて行った。