りょー君を見送ったあと。


私はしばらく屋上にいた。


「美和。」


「えっ?龍矢。」


「話は終わったみたいだな。」


「いつからいたの?」


「最初から。」


「うわっ。盗み聞き?」


「バカ。」


龍矢に抱きしめられた。


「どうして先生なんか選んだのって言われた。辛いだけだろって。」


「それで?」


「辛くないよって。私は幸せだよって、答えた。」


「そっか。」


「私、幸せだからね?」