君の隣。



((いろいろ落ち着いたら連絡してくれー))

((いろいろ終わったよー!どこにいる?))

((靴箱横の自販機のとこにいるぞー))


勇斗の元に向かう


自販機に近づくと勇斗の姿が見え手を振る

ふと、制服に目をやると全てのボタンが無くなっているように見えた


(第2ボタン…
誰かに渡してしまったのかな…)

少しがっかりしている自分がいた


「おつかれー、
とうとう卒業しちゃったな」

「そうだね…」

わたしは第2ボタンが着いていたはずのところを見つめていた


「なんでボタンが着いてないのか考えてるだろ?笑
実は他の誰かに取られる前に自分で取り外しといたんだ」



そう言うと制服のポケットから第2ボタンを取り出した


「これ…貰ってください」

勇斗はわたしに第2ボタンを差し出した


「…ありがとう、大切にするね」

「ありがとな」

「それにしても卒業式で制服のボタン全部無くなる人なんているんだ笑」

「俺も驚きだったよ笑
言われるがまましていたらこうなった笑
だから1つ無くなった時点で第2ボタン自分で外したんだ
外しておいて正解だったよ笑」

2人で笑い合った

「 あ、写真撮ろうぜ!」


写真を撮り終え辺りを見渡すともう誰もいなかった

勇斗が家まで送ってくれることになりその帰り道、

「柚那、
俺達が20歳になったときにお互い彼氏、彼女がいたとしても2人でお酒飲みに行こうな」


「うん!もちろん!約束ね!!絶対忘れないで!」


わたしたちはそんな約束をした



「なんか学校でもう顔を合わせることが無いと思うと少し寂しくなるな笑

たまに連絡するからその時は連絡返してくれよな!

じゃあそろそろ帰るわ

専門学校がんばれよ」



と言って勇斗は帰っていった