君の隣。



卒業式


朝からいつもより少しオシャレをして自宅を後にする

真美と待ち合わせて学校に登校するのがこれで最後かと思うと感慨深い


教室に入りしばらく経つと卒業式のために体育館に移動した


卒業式は厳粛に執り行われ、
わたしたちは教室に戻り最後の担任の話を聞く


先生が涙を流しながら話すからわたしたちもつられて泣いてしまった
 
先生に色紙と花束を渡し最後にアルバムが配られ卒業式が終わった



アルバムにみんな寄せ書きを書き始め、写真撮影が始まった

他のクラスの子とも写真を撮るために明里と一緒にクラスを回る




1組に入ると新太がみんなと写真を撮っていた

わたしも1組の子と写真を撮る
撮り終えると新太と目が合った


「…新太、写真撮ろう?」

わたしから声をかけた
これが最後だと感じたからだと思う

わたしたちが話してるのを久しぶりに見たのか一瞬みんなからの目線を感じた


明里に新太との写真を撮ってもらう
写真の中の2人は笑顔だった


写真を確認し終えると何故か涙が込み上げてきてとてもじゃないが顔が見れそうになかったのでうつむきながら新太に
「ありがとう」
と伝えてわたしはその場を去ろうとした


すると新太は去ろうとするわたしの手首を優しく掴んで引き留め
「…ごめんな」
とだけささやいた