君の隣。



いや、それはわたしの考えが甘かった

はじめから梨花はこんなことで負い目を感じるような人ではなかったと今あらためて思う


はじめてわたしに話しかけてきた時も新太と付き合ってることを知っいてわざと自分の存在を彼女のわたしに示してきたし

いつも図々しい態度だった


そんなことを泣きながら考えていると無意識に明里と勇斗にメールを打っていた

メールの内容はもちろん

梨花がバイト先に来たこと
あんなやつ別れて正解だったよと言われたこと

を送った


明里からはすぐ返信は無かったけれどしばらくすると電話がかかってきた




勇斗だ

「もしもし…」

「まーた泣いてる、
今まだ帰り道?ひとりなんだろ?」

「うん」

「家に着くまで電話しよ」



それから全部わたしの気持ちを聞いてもらった
勇斗は"うん、うん"とずっと聞いてくれていた


それからしばらくして家に着く頃

「もう家に着く頃か?
ちょっとは落ち着いたか?」

「うん、聞いてくれてありがとう」

「またいつでも連絡しろよ
話聞くからさ」


と電話を切った


また勇斗の優しさに甘えてしまった


メールを確認すると明里からの返信もきていた

同じように明里にメールでバイト先のできごとの愚痴をこぼして話を聞いてもらった