君の隣。



自宅に入るとリビングにお父さんがいた

「お邪魔します!はじめまして、鈴村勇斗と言います」

と勇斗が言うとお父さんは

「あぁ、こんばんは」

とお父さんはなぜか緊張した様子で答えていた

軽く挨拶を済ませているとキッチンの方からカレーライスの香りがしてきた


「席座って~!ごはん食べるよ~!
柚那ちょっと手伝って~」

と言われて勇斗は適当に席に座ってもらいごはんの準備を済ませてカレーを持って行くと

勇斗とお父さんが肩を並べて座っていた

たまたま勇斗の座った席がいつもお父さんが座っている席の隣でそうなってしまったんだろう

わたしもお母さんも席についてあらためて肩を並べている2人をみるとなんだか可笑しくなってしまった

するとお母さんが

「なんで2人並んでるの~笑
席交代しようか?」

と言ったけれど

「僕は大丈夫ですよ!」

「まぁ、俺も別に…」

とそれぞれ答えていた


みんな揃ったところでごはんを食べようとしたときにわたしは勇斗の様子を気にしていた


カレーを盛る時にわたしは気づいていた
カレーに勇斗の苦手なナスが入っていることを…



勇斗の様子を見ていると何も気にせずお母さんたちと談笑しながら食事をしていた

[あれ?ナス食べれるようになったのかな?]

と思っていた





食事が終わり勇斗は両親に挨拶を済ませわたしの自宅をあとにした

玄関先で見送るときに、

「今日はありがとう
ナス大丈夫だった?笑
勇斗苦手だったよね?」


「俺が苦手なの覚えててくれてたんだな
なんとか大丈夫だったよ笑
カレーも美味しかった
あらためてお父さんとお母さんにお礼を伝えて」


と勇斗が言っていた




勇斗がわたしの両親と食事することになって緊張したけれどとても楽しい時間を過ごすことができてわたしの心は充実していた