君の隣。




例の予約客の席の前を通る時に顔を確認した


女性は後ろ姿で顔を見ることができず男性の方も俯いていて顔を確認することができなかった



"やっぱり新太たちじゃないかもしれない…"



ドリンクを運んでキッチンに戻る時もう一度予約席を確認した


男性と目が合った







新太だった…



新太はわたしと目が合うと気まずそうに目をそらした


やっぱり知っててわたしのバイト先に来たんだ


新太と梨花はなぜこうもわたしに関わってくるのだろう
わざわざバイト先まで2人できて…
どれだけわたしを傷つければ気が済むのだろうか


新太たちは食事を終えてそのまま帰っていった

店長は
"あの2人ほんとにうまくいってんのかな?
男の方は女に威圧されてる感じだったぞ"

と言っていた



それでも新太はわたしではなく梨花を選んだんだ




新太への気持ちはもう無くなっていた